ロキソニンのこと


鎮痛剤をロキソニンと呼んでいたけれど、正確には、ロキソプロフェンNaと書いてある。

3週間ほど一日三回、ロキソプロフェンNaと胃薬を飲み続けた。

ロキソニンを飲み続けることが怖くて、抜糸の前々日に痛みがやわらいできたので勝手に飲むのをやめた。抜糸の時にそれを伝えたら、痛みだけでなく炎症を抑えるために飲むべきと整形外科の先生に言われて再び飲み始めた。

再度飲む。次の診察が2週間後だったので、負傷から合計3週間、勝手に飲むのをやめた2日以外はロキソプロフェンNaと胃薬を飲み続けた。

手指や手首が固くなって思うように動かないことを実感すると、鎮痛剤の副作用を恐れるよりも、炎症や痛みで動かせないとリハビリの遅れにつながるので、飲んででも動かすことのほうが重要な感じがする。

とはいえ、胃炎ぐらいですめばいいけれど、腎臓に影響したらどうしようと思うと怖くて、長期服用していいのか悩ましい。とりあえず次の診察まで飲んだ。計3週間。

身をもって感じたこと。

1つは、かゆみが無いこと。

怪我をする前、アレルギー体質で時々出ていた蕁麻疹が、怪我をしてからピタッと止まった。かすかにも痒くない。

当初、怪我をしたから体の免疫力が怪我に向かって他に向かう余力がなくなって痒みが出ないのかもと思いついたけれど、ロキソニンをやめた途端に蕁麻疹が復活したので、ロキソニン効果だということを実感した。勝手にやめた2日間も、少し痒みが戻った感じがした。ロキソニンをやめた翌日と翌々日がとても痒くて、その後はアレルゲンに接触してないからかおさまった。それでも普段生活する中で感じるゆるいかゆみはあって、それが微塵もなかった期間は薬のせいだと思う。

ネットで調べたところ、鎮痛剤が痛みを抑えるために生成を抑制する物質が、痒みのシステム構成の中にも存在していた。その物質を抑えると痒くないのだと思った。

もう1つは、胃が荒れた感じ。

ロキソニンをやめた翌日、朝に胃が荒れた感じがした。胃痛というほどの痛みではなくて、ちょっと荒れてるかも、と感じた。鎮痛剤を飲んでいる間は全くそんな感じはなくて、鎮痛剤が効いていると胃が荒れても痛みを感じないのかと思う。それって怖い気がする。

あとは、冷えること。

ロキソニンをやめて、ずっと冷たかった指先が、温かくなってきた。

これは私が勝手に思うことも入るけれど、風邪薬を飲むと風邪が治るのが遅くなるのと同様、体が炎症させようとしている炎症を取り除いたら治りは遅くなると思う。比べようがないので検証できないけれど。

便秘。

ロキソニンをやめる数日前から、便秘になった。その物質は、ぜん動運動にも関わっているらしい。

骨折してから食事メニューにカルシウムやタンパク質を増やしたので、食べるものを変えたせいかとも思ったけれど、ロキソニンをやめてもいまいち本調子にならないから、タンパク質のせいかも。でも薬のせいかもと思いながら飲み続けるのは、もっとひどくなりそうで怖かった。

結論としては、ささいな体調への影響は感じたものの、大きな問題は起きなかった。3週間毎日ロキソニンを飲むことは怖かったけれど、お医者さんの指示に従うことが正しいのだと思う。