手の甲から手首にかけてや、指の皮がむける。外側だけでなく、指紋の近くもむけて脱皮っぽい。日焼けした後みたいなむけ方だけれど、肌の色は青いような緑のような色なのでゾンビっぽい。
ギプスがなくなって、顔の絆創膏も小さくなったので、ひさびさに外にでた。食品スーパーまで外出した。両手が塞がらないようにポシェットにして、ゾンビみたいな右手は左手で守りながら隠すように歩いた。
一週間ぐらいかけて徐々に皮むけは落ち着いた。
日常生活でも右手を使うように、でも手をついて体重をかけるのはやっちゃだめ、ということだった。ドライヤーくらいなら持っても大丈夫と言われたものの、抜糸後数日は、重くて持てなかった。タオル1枚も重くて持てなかった。徐々に持てるようになった。
髪の毛をブラシで梳かそうとしても、全然力が入らない。できないけれど、形だけでもやろうと思って、右手で動作をしてから、左手でもう一度やりなおしたりした。手首を返すことができないので、クルンと力を入れることは全然できなくて、親指で押す動作をすると突き指みたいに痛い。
箸を持つことはできても、手首を返せないので口にいれる動作がむずかしい。はじめは右手でできるだけ食べて、疲れたら左手で食べることにした。左手で違和感なく箸が使えるようになった。
歯磨きしにくい。力が入りにくい。これもできる範囲で右手でやって、だめだと思ったら左手を使うことにした。
袋が開けられない、キャップも開閉できない。
文字を書くのは力もいらないし、手首を返す必要もないので難しくなかった。きれいな字ではないけれど。
洗濯機やポットなど電化製品のボタンを押したり、電気のスイッチを押すことができない。思ったより強い力が必要で、押す動作が強いと腱鞘炎みたいな痛さがある。爪切りも右手ではできなくて、左指の爪だけ切れず。
ケータイが重くて持てない。電源スイッチも押せない。
手の甲の張りは日数が経つにつれてひいてきたものの、まだ張っている。手の甲の張りが減ってきたと思ったと同時に、手首あたりの張りや硬さが気になってきた。手首の周りが固まっているような感覚。コンクリートみたいな。
夕方にはけっこう指が動くと思ったときも、朝起きるとガチガチしている。
手を使う作業をすると、心臓より手が下になって作業することが多くて、徐々にむくんでくる。時々持ち上げて、グーパーしたりする。
肘あたりも青というか緑黄色みたいなあざ色になってきた。
宅配便の受領印をシャチハタしようとして、右で押そうとしてできなくて左手になった。
骨折前よりも夜よく眠れる。運動量は減っているのにねむい。
ようやく怖さが落ち着いてきて、橈骨遠位端骨折についてネットで調べた。ブログで体験談を読んでも人によっていろいろ。プレート手術がなかった頃は治療が難しかったらしく、プレートを発明した人にも感謝したい。